俺が好きなのは、世界一可愛い君
パッと後ろを見ると、さすがの一樹も目を見開いていた。



光は、というと爆笑しそうなのを必至に抑えているようだ。



……あれの何が面白いのやら。



そんなことより、あの女は俺達に気付いていない。



つまり、あれは怜ちゃんに向けられた言葉だ。



俺の中でだんだん怒りが膨れ上がっていくのが分かる。 



そこでただ1人なんとも思っていない様子の怜ちゃんが声をあげた。



「唯ちゃん!! 楓くんもう来てるよ! それにね? 今日はお客さんがいっぱいなの!」



その言葉を聞いた早乙女はようやく顔をあげた。



再び訪れた静寂。


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