俺が好きなのは、世界一可愛い君
とにかく! 折角のデートだ。



気持ちを切り替えよう。



「今日の服……どう? このスカート、新しく買ったんだけど……」

「ふっ。可愛い」



いっくんは時々、おしゃれした格好を誉めているのか、私自身を誉めているのかわからない時があって恥ずかしい。



でも、そう言ってもらえるのを見越してこんなことを聞く私も、同じようにズルいのだろうか?



今日のデート先はふくろうカフェ。



昨日の朝、幼い頃、いっくんのかぞくと私の家族が一緒になってそこへ行ったときの夢を見て、あの頃のようないっくんが見てみたくなったからだ。



いっくんは私が行きたいと伝えると、すぐに行こうと言ってくれた。 



ねぇいっくん。



あの頃の癖はまだ残ってるのかなぁ?


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