幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
第10章 ラスト・シーン
***

 ピンポン、ピンポン。
 静まり返ったマンションの廊下に響く、呼び鈴の音。

 せっかちに2回続けて押す、この押し方。
 前と一緒だ。

 まさか。
 わたしは半信半疑のまま、ドアを開けた。
 今度は、チェーンはかけないままで。

「璃音」
 さっきまで、スマホの画面のなかにいた璃音が、まったく同じ格好で、目の前に立っていた。

「なんで……?」
「ちさ姉……」
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