わんこ系男子と甘々な日常
「なんでそんなことをしたの?」
特段怒るようなことでもないけど、私はあえて腕を組んで高圧的な態度をとる。
年下に騙されるほど悔しいことってないと思う。
やられっぱなしは性に合わないんだもん。
私を騙したことを反省すればいいんだ。
蒼空くんは不機嫌な私の放つ空気を察知したらしい。
若干ビビりながらもへらっとした態度で口を開く。
「廊下を歩く音が聞こえてきたから先輩なのかなって思って!そんで、俺が眠ってたらどうするのかな〜?みたいな?」
「……くだらない。小学生じゃあるまいし」
「でもでも、ほっぺをつつくなんて先輩も子供みたいなことをしたじゃん〜」
「そ、それは痛めつけるためだよ。触れる面積が小さければ小さいほど痛くなるって言うでしょ?物理で習わなかった?」
「習った!入試で出た!受験……うっ、頭がっ」
顔をぐしゃりと歪め、頭を抱える蒼空くん。
当時のことを思い出してダメージを食らっているみたい。
私は難なく話をそらすことに成功した。