ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(14)祖父母の家が


········ そんな中 ········

「おい。美桜、嫌、
両親の住んでいた家が
取り壊されている。」
と、お義父さんが
慌てて病室に入ってきた。

お義母さんは、
「静かにして下さい。
舞桜が、やっと寝てくれたのです。」
と、言うがやはり、
驚きを隠せてない。

俺も唖然と·······

美桜は、家族に見切りをつけたのだろうか
俺とも会わなくても······よい·······と

義父は、
ハッと 何かを思い
携帯を取り出し発信した。
いったい、誰に?

「なに?」
女性の声が漏れくる
「み、父達の家が取り壊されているから
びっくりして。」
と、義父。
「だから、なに?
あの家は、私が両親から
直接貰ったもの。
美桜をあそこで育てるように。
あんたに関係ないよね。」
「お前、あそこに住んで無かった
じゃないか?」
と、義父。
「私と美桜だけに
両親が許可したの。
あんたや桜さんには関係ない。

娘を邪険にしてきたあんた達。
美桜だって、あんた達の元に
生まれてきたく無かったはず。

生まれてきただけなのに
なんにもしていないのに
嫌われて疎ましがられて。

美桜が、何をしたって言うの?
育児放棄も良いとこよ。
なにが、市役所職員よ。
ネグレストをしていて。

良い!!美桜に今後何かしてみなさい。
市役所にも連絡するし
法的措置も辞さないから。
あんたらは舞桜だけを見とけば良いのよ。
今までみたいに。」
と、言うと電話は切れたみたいで
義父は、携帯を握り締めたまま
呆然としていた。

義母は、涙を流していた。

俺は、そんな二人を
半ば、呆れ
半ば、哀れみ
それから美桜は、
この女性と共にいるのだと解り安心する。

今は、動けないから······
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