ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(17)あまりにも

···突然の来訪者


妊娠して
まもなく九ヶ月が過ぎる時

涼ちゃんの家に母がやってきた。
「何か?」
と、母に向かって言う涼ちゃんは
嫌悪感あらわに。

母は、あの時 合った母とは、
別人みたいに痩せてしまい
疲れた顔をしていた。

そんな母が涼ちゃんの威嚇に
少し怯むが······

いきなり土下座をして
「慶さんには、二度と合わないで
下さい。
慶さんが、いないと舞桜は、
生きていけません。」
と、言う母に
「あんた達は、
いつも、舞桜だけなんだね。
舞桜以外がどうなっても
なんとも思わないんだね。
美桜やその慶さんと言う人
気持ちや体の心配は、ないんだ。」
と、言う涼ちゃんに
「すみません。すみません。」
と、何度も頭を下げる母に
私は、奥から立ち上がり
二人の元に行くと

母は、私のお腹を見て
驚いた顔をしたが
直ぐに目をそらした。

私は、どうしてこんなに
この人達に
疎まれないと行けないのかと
思いながら·······
「わかりました。
二度、慶さんにもあなた達にも
あいません。
ですから、もう、帰って下さい。」
と、言うと
母は、
「できれば、日本から出て欲しい。」
と、言った。

そこまで······
と、思っていると
涼ちゃんが
「桜さん!!あんたね。」
と、叫んだが
私は、涼ちゃんに
「涼ちゃん。
大丈夫。私には、涼ちゃんがいるから。」
と、涼ちゃんを見て笑うと
涼ちゃんは、悲しい顔をしてから
「出て行きなさい。
二度ここにも来ないで。
前に言った事、実行するから。
とっとと、出ていけ!!」
と、涼ちゃんは、母の腕をつかんで
立たせて玄関から追い出して
靴を投げた。

私は、涼ちゃんの姿に
思わず笑いがでて
涼ちゃんから、呆れられながら
「バカっ、泣きながら何笑ってんのよ。」
と、言われて
涼ちゃんに抱きついた。
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