ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(19)三人は·····

「お母さん、どうして
美桜に会いに行ったの?
まして、日本から出ていけとか?」
と、言う舞桜に
「あなたの事が·····

母親が何か言おうとしたが······

「私ね。
最初の頃は、本当に美桜が可愛くて
美桜も一緒と思っていた。
だけど、いつからか
私だけが、両親から可愛がれて
優越感だらけで。
わざと、美桜の名前をだしたり
していたの。
今回、お父さんに
美桜の家に行くように言ったのも
自分の優越感と偽善者ぶって。
美桜の気持ちや思いなんか
考えてもいなかった。
私は、大学の費用も住居費用も
全て出して貰って
1円も返してない。
美桜は、1円も出して貰ってないんだ。
あの検事の人が言ったように
要らないなら出来ないようにしたら
良かったじゃない
それをしなかったのだから
第二子が欲しかったのでしょ?
違うの?」
と、言われて
幹夫も桜も黙っていたが
「ほしいとか、ほしくないとか
思っていなかった。
本当に自然とできていた
と、言った方が正しい。
だから、桜に妊娠の報告を
受けた時、驚いた。」
と、父、幹夫が言うと。
「どこで、間違えたのか?
どうして、あの子にだけ
あんな事ができたのか
本当にわからないの。
育児放棄だ。ネグレクトだ。
虐待だ。と、言われても
ピンと来なくて。
でも、自分が両親にそんな扱いを
されていたら·····
改めて考えてしまった。」
と、母・桜は言った。

自分は、美桜を庇う振りはしていた。
でも、本当に何も感じていなかったから
流されていた。

父・幹夫は、
今までずっと、そうやってきたから
自分が間違ってる?
そんな風に思ってなかった。

ただ····自分の子なのに
と、今日の話で思った。
だが、幹夫は、自分の都合よい
考えに変わり
そうだ、自分の子だから
支払いもしなくて良いはず、と。
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