ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二

···涼4️⃣


「もう、哲ちゃん。
ゆかりは、私の友達なんだよ。」
と、声と共に
ドアがノックされ入ってきたのは、
熊みたいな大きな男性と
杖をついた女性で。

「一華、哲也さんも
ありがとうございます。」
「ゆかり、大丈夫?」
「うん。とりあえず
話は終わったよ。」
と、先生は、嬉しそうに話していた。
すると·····
「おい、あんた。
俺は、奥菜 哲也と言う弁護士だ。
中津先生に対してなめた態度
とっていると泣く目にあうからな
中津先生は、女性に
もっとも人気のある先生で
人権に対しても負け知らずだ。
子供に対して虐待やネグレクトなど
言語道断だ。
自分が同じ事されてみろ。」
と、言う哲也の腕に手を置き
一華が、
「本来なら罪に問われる所です。
あっ、私は検事です。
良いですね。
罪のない子供に対して
育児放棄やネグレクトなど
あり得ない事です。
いやなら、産まなければ良いだけです。
できないように配慮すれば
良いだけです。
そんな事もせずに
子供は親を選べないのですよ。
どんなに辛く苦しい思いをして
生きてきたか
良い年をしたあなた方ですが
よく考えなさい。
そして、二度
綾川 美桜さんに接触しないように。
むやみに近づいたり、接触したり
嫌がらせ等をしましたら
直ぐに警察が動きます。
よろしいですね。」
と、一華は、三人を見ながら
伝えた。

涼は、中津先生から
一華先生を呼ぶ話はきいていた。
兄が、納得しないと
思っていたから。
一華先生のご主人まで来て頂いて
嬉しかった。
中津先生の素晴らしさも
より一層解った。

「美桜は、あなた達の子供ではなく
涼ちゃんの子供として
産まれてきたかった
と、言ってた。
どうして、なぜ
あんなに疎ましがられないと
いけないのか?
私、何かしたのかな?
と、ずっと言っていたんだよ。
だけど、段々とそれも言わなくなった。
言っても答えはでないから
虚しくなってしまったみたいで。
28年、一度も親から
優しくされたことも
優しい言葉をかけられた事もないんだからね。
あんたら、臭ってるわ。」
と、涼は言った。

三人は、一華や哲也
中津先生を振り向き、振り向き
事務所から出て行った。

一人、慶は残り

涼は、
「あんたも同罪だよ。
まあ、今更だけで
私だけなら、まだ良いけど
私の両親からの結婚の祝いを
貰ってもお礼も言えないなんて
彼奴等と同じだわ。
感謝の気持ちも無いなんて人間じゃない。
まあ、結婚式に出なかったから
嫌がらせかもしれないけど。」
と、言うと
「いやっ、待って下さい。
美桜に対しては
返す言葉もありません。
ですが、お祝いを頂いた
話しは知りませんでした。
本当です。
舞桜からも義父や義母からも
きいていません。
本当に申し訳ありません。
お祝いを頂いたのに。」
と、頭を抱える慶。
「本当に、どんだけクズなんだか。
私や両親の説明が面倒だから
言わなかったんだわ。」
「お祖父様達は、
俺をそんな風に思って
亡くなったのでしょうか。
なんて言う事を。」
と、一人座り込む慶に。

「あんた、間違うな。
自分が守るべき人間を。
見極めろ。
間違えば、失うぞ。」
と、哲也は、慶に向けて告げると
ゆかりに挨拶をして、
一華を連れて帰って行った。

涼が、
「あなた、誤解は、溶けたわ。
  帰りなさい。」
と、言うと
慶は、何か言いかけたが
口を真一文字にして
涼と中津先生に
頭を下げてから
事務所を後にした。
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