拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
午後は集中して仕事が出来たし、浦橋くんと一緒にいる間は牧野くんのことを思い出すこともなかったのに、そう言われるとまた急に牧野くんと菅原さんの顔が頭をよぎる。

「大丈夫よ。週末ゆっくり会えるの楽しみにしてるね。」

おう、と言いながらふわりと私を抱きしめて、おでこにチュッと唇を寄せて囁いた。

「連れて帰りたいな。ダメ?」

「・・・私より浦橋くんのほうが疲れてるでしょ」

「満里子と一緒のほうが疲れが取れる」

私だって一緒にいたいが、このまま一緒にいたら夜もきっと・・・・寝るのが遅くなるのは想像がつく。間違いなく明日の仕事に差しさわりがあるだろう。

週末ゆっくり会おうね、と約束してそれぞれ帰る。
家につくと、浦橋くんにお休みのメールを送り、着替えてソファに座ると、どっと疲れがでた。

今日一日を思い返すと、一番最初に頭に浮かぶのは、午後一杯かかってやっと作った資料のことだ。明日には須藤さんにレビューをして先に進めなくてはならない。スケジュール的にはギリギリだ。

そして、真田君から聞いた牧野くんの彼女のこと・・・。菅原さんの顔を思い出すと、チクり、と胸が痛む。
考えてたって仕方ないのに、つい考えてしまう。

牧野くんに未練があるわけでは決していない。私は浦橋くんと付き合うようになってから、どんどん彼のことが好きになった。牧野くんに片想いしていたことは全く思い出すこともなかった。

しかし、お昼に真田君から牧野くんの彼女が菅原さんだと聞いたとき、ズシンと頭に重しがのったようにショックだった。
牧野くんが、菅原さんのことを好きになったことが信じられなかった。

午後は仕事の集中できたし、少しの時間だが浦橋くんと会うことができて、嬉しかった。
浦橋くんに家においで、と言われ、平日には今まで行ったことはなかったが、今日は仕事もいっぱいいっぱいだったのもあり、浦橋くんのやさしさに包まれながら眠りたかった。
浦橋くんも私以上に疲れているはずだし、週末ゆっくり会えることを期待して今日は帰ってきたのだが、一人になり、またこうやって牧野くんと菅原さんのことを悶々と考えてしまうのなら、浦橋くんと一緒に過ごした方が良かったかな、と少しだけ後悔した。

< 107 / 250 >

この作品をシェア

pagetop