拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
宿泊棟につくと、外から帰ってきた人や、私たちのようにグループワーク終わりで戻ってきた人たちで、結構賑わっていた。
牧野くんはこれから同じ班のメンバで部屋飲みをするらしい。牧野くんの班は確か女子は誰もいなかったので男性だけの飲みになるのだろうか。

「満里子も来る?」

「今日はいいや。今度陽美ちゃんたちが参加できるときに一緒に行くよ」

じゃあ、また明日ね、と牧野君と別れ部屋に着くと、すぐお風呂に行ってしまおうと思い、支度をする。和美はもうお風呂済ませたかな、連絡してみようと携帯を出すと、ちょど着信があった。浦橋くんだ。

「もしもーし、浦橋くん?」

「おう。今どこ?」

「部屋だよ」

「部屋呑みしてるんだけど、満里子もおいでよ」

「もうお風呂行こうと思ってたところだから、今日はパスする」

「ちょっとだけでいいから、顔出さない?」

浦橋くんはもう酔っぱらているのか、なかなかしつこい・・・

「誰と飲んでるの?班の人?」

「クラスだよ。結構いる。半分以上はいると思う」

確かに浦橋くんの声の後ろからだいぶ賑やかな声が聞こえてくる。

「じゃあ、ほんのちょっとだけ顔出すね」

牧野くんが言っていた部屋のみと合流したのかな?さっき牧野くんに誘われたときは気恥ずかしくて行くと言えなかった。グループワークが始まってから牧野くんと一緒にいる時間がめっきりと減って牧野くん不足だ。

教えてもらった談話室の前に来ると、ガヤガヤと盛り上がっている音が聞こえてくる。ドアに手をかけて顔を出しても、盛り上がりすぎて誰も私に気づかない。
牧野くんいるかな・・・と部屋の中を見渡すと、良い感じに酔っぱらっている様子の牧野くんが隣に座っている人と楽しそうに話をしている。
牧野くんの側に行くとすると、トントン、と肩を叩かれた。振り向くと浦橋くんがニコニコしながら、お疲れさま、と言ってウーロン茶を手渡してくれた。

「これでいいんだよね?それとも少し飲む?」

「ううん。ウーロン茶で大丈夫。ありがとう。凄いね。クラスほとんどいるんじゃない?」

「俺も真田と部屋で飲もうと思ってこっち来たら、クラスのやつが集まっててさ」

女子がいないな・・・せめてもう一人いれば、30分くらいはいようかと思ったが、さすがに酔ったメンバの中には居づらい、浦橋くんのお誘にもとりあえずは応じたわけだし、このままお風呂に行こう、と立ち上がる。

「え?もう帰る?」

「うん、今日は本当に顔出しただけだから。また明日ね」

部屋を出る前に牧野くんを探すと、ちょうどこっちを見ていて目が合ったので、軽く手を振り、口だけで「またね」というと、牧野くんも右手をあげてバイバイとしてくれた。
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