拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
大学までずっと関西だったと言っていたので、この辺りはほとんど知らないはずなのに、今日の食事のために色々調べてくれたんだと思うと、有難いと同時に申し訳なくなってくる。

「色々調べてもらってありがとう。まかせっきりでごめんね」

「全然いいよ。満里子お魚好きだって言ってたから。調べるのも楽しかったよ。
それにしても、色々あるね。東京って物価高いイメージだったけど、俺の地元より安い店たくさんあるね」

二人で適当に注文して、食べながらたくさん話した。
主に浦橋くんの大学や高校時代の話が多かったが、私も学生時代の話や色々を聞かれるがままに答え、あっという間に2時間たってしまった。

お店を出て駅に向かって歩いている途中、浦橋くんが私の腕をとりながら距離を詰めてきた。

「もう一軒行く?それともカラオケのほうがいい?」

てっきりもう研修所に戻るのかとばかり思っていたので、もう一軒とか考えてなかった・・。カラオケかあ、二人で行くのもちょっとな、かといって飲みなおすといってもお腹いっぱいだし、かなり疲れてしまっていたので正直帰りたい。素直にそれを浦橋くんに伝えていいのだろうか、と考えていると、浦橋くんが声をかけてきた。

「他に行きたいところがある?」

「・・・んー。もうお腹いっぱいだしなあ・・」

「・・・帰る?」

「うん。今日、すっごいおいしかった。ありがとね」

「・・・そっか。じゃあ、日曜日はもう少しゆっくりしような」

「・・・そうだね。」

日曜日、正直面倒だけど、どうせご飯は食べに行くだろうし、和美はこの週末外出だし、浦野君がいてくれれば寂しくないかな、と思いなおし、日曜日に一緒に過ごす約束をし直した。

宿泊棟に着き、じゃあ、日曜日ね、と浦野君は私の頭をポンと撫でて、自分の部屋に帰っていった。

今日はスパも空いているだろうし、ゆっくり入れるはずだから、少しだけ部屋で休んでからにしよう、と思い、椅子に腰かけると携帯の着信が鳴った。牧野くんだ。
今日は学生時代のサッカー部の飲みだと言っていたはずなので、夜通し飲むはずだ。まだ早いし、明日の連絡か何かあるのだろうか。

「もしもし?」

「満里子?お前今どこ?」

「部屋に戻ったところ。どうしたの?」

「あー、もう戻ったのか。和美ちゃんとごはん行くって言ってたからもしかしたら新宿にいるかな、と思ったんだけど」

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