拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
「うん。別にいいけど。この前も飲んだあと連絡したよ?」

「そうですよね。佐多さんが嫌じゃなければ連絡してみるように言ってみます」

嫌ではない・・・・何の用事だろう?曖昧に頷き、よろしく言っておいて、と伝えると、木村君はふっと笑いなが言った。

「ふっ。なんかいいっすね。佐多さんってナチュラルで」

「ナチュラル?」

「うん。自然体。天然とも言いますかね」

「て、天然?初めて言われた。いつもその逆で理屈っぽいとか面倒くさい、とか言われる」

「あー、なるほどね。それもありますね」

それもあるって・・・そこは、そんなことないですよ、と否定しつつ慰めてくれるところじゃないだろうか、と心の中で不満に思っていると、更に笑いながら続けた。

「経企部の梅田さんとは対極ですかね」

「・・・梅田さんね・・・」

はぁ、とため息をつきながら言うと、木村君はにやり、と意地悪気に笑いながら言った。

「梅田さんのこと、気になりますか?」

「そりゃ、ね。昨日だって、須藤さん、彼女帰して私たちと飲んだじゃん。しかも私は酔っぱらって寝ちゃって送ってもらって・・・自分の彼氏が自分を帰した後、後輩を家まで送って行ったなんて・・・気分悪くない?」

「須藤さんと梅田さんて付き合ってるかわかんないっすよね?」

「いや、でもあれはそうだと思うよ」

「・・・・・」

「何?」

「それ、須藤さんが言ってたんですか?」

『公認の仲』と、まことしやかに囁かれてはいるが、果たしてそれは須藤さんから聞いてはいない気がする。須藤さんとは基本的にあまりプライベートな話をした記憶がない。

「面と向かって確認してないけど、そうなんでしょ?」

「確かにそんな噂ありますけど、噂は噂ですからね」

「そ、そうだよね。ごめんね、思い込みで変なこと言っちゃって。気を付けるね」

「・・・いや、謝ることないですけど。でも、佐多さんマジで面白い」

クスクス笑いながら、次第にははは、と本格的に笑い出す。

「とにかく、始業前に須藤さんのところに挨拶行って来たらどうですか?」

うっかりしていたけど、昨夜眠前にお礼のメールはしておいたが。改めてお礼を言っておくべきだろう。木村君は見た目もふるまいも体育会系のノリで、一見大雑把な印象を受けるが、細かい気づかいができる、本当にできた子だ。

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