拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
菅原さんが幹事なのかな。手際よく挨拶してくれて場が和む。飲み会、慣れてるな。

全部で20人くらいだろうか・・・文系の人が多いようだ。菅原さん曰く、あと5人は同大学の子を把握していうのだが、今日は都合がつかず欠席らしい。その他把握していない人がいるかもしれないから、20人近くは同大学出身の同期がいるかもしれない。

お酒が入ってくると、牧野くんに話しかけてくる人が増えてきた。サッカーやってたんでしょ?という話題が多い。共通の知り合いの話で盛り上がってたりもしてる。
私も、「佐多さんは理工学部なんだよね?」と話は振られるものの、何となく話が続かず、牧野くんと話し込んでいるのを横で聞いてる形だ。牧野くんが気を遣ってくれて上手い具合に私を話の輪の中に入れてくれているので退屈しないし、色んな話を聞けて楽しい。

1時間半程度たったころ、牧野くんがトイレと言って席を立った。

「いってらっしゃい」

「お前は?一度も行ってないだろ?」

男の子にトイレの心配されるとは・・・複雑な気持ちになりつつも、私一緒に行くことにする。

「牧野くん、今日はあんまり飲んでないね」

「さすがにな・・・昨日だいぶ飲んだし。お前、ちゃんと食べた?」

「うん、お腹いっぱい」

トイレの前に着くと、じゃ、といって男子トイレに入って行った牧野くんが、思いついたように振り返り、心配そうに言ってきた。

「一人で戻れる?」

「ふふ。さすがに戻れるって」

今日はやけに過保護でつい吹き出してしまうが、同期のみんなはかなり酔っぱらってきたし、初対面の人ばかりだから心配してくれているのだろう。

席へ戻ると、牧野くんは元々座っていた席にはおらず、違うテーブルの男の子と一緒に話しながら飲んでいたので、私は元いた自分の席に戻る。
ソフトドリンクばかり飲んでいるのでもうお腹がタポンタポンなのだが、喉も乾いたし次何にしようかな、とメニューを眺めていると、幹事の菅原さんが私の隣にストンと座り声をかけてきた。

「お疲れ様。飲めないんだっけ?」

「はい。ジンジャーエールにします。菅原さんはビールでいいですか?」

「う~ん、じゃあ、サワーにしようかな」
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