拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
そう言って入ってのは、前に一緒に来たことがあるゲームセンターだ
牧野くんは両替した後ズンズン奥に進んでいきコインゲームを始める。それから1時間以上二人でゲームを楽しんだ。ユーフォーキャッチャーで小さなぬいぐるみをとってくれて、それを抱えながらゲームセンタを出た。

「腹減ってない?」

「ううん、だけど喉乾いたかな」

「お茶するか。」

そう言って私の前に立って歩き出し、ガラス張りのカフェを覗き込んで立ち止まり、ここでいい?と指をさしてお店に入っていった。

「もう結構遅いのに、混んでるんだね」

「まあね。女の子とかは食事のあとお茶したりするんだろ?男は大体飲み倒すか、ラーメンかって感じだからな」

牧野くんは今は彼女がいない、と前に飲み会で話をしているのを聞いたが、今まではどんな女の人と付き合ってきたのだろうと、ふと思う。
このカフェも、女の子のグループの比率は高いが、カップルでいる人もそこそこ多い。お酒の弱い彼女と一緒にこんなところに来たのかな・・・と勝手に想像し、気分が下がってくる。ゲームセンタで一緒にいても、常に私のことを気遣ってくれているし、いつも優しい。
恋愛経験の乏しすぎる私の扱いなんて、チョロいというか、お手のものだろう・・。色々勝手に想像を巡らせていたら、前の席から私の顔を覗き込むように声をかけてきた。


「どうした?疲れた?」

「ううん。大丈夫よ。牧野くんは大丈夫?」

「俺は全然」

それからしばらく、他愛もない話をしてから、そろそろ出ようかとお店を出ると、牧野くんが明日の予定を聞いてきた。

「特に何もないけど・・・」

「じゃあ、明日昼一緒に食おうぜ」

「私はいいけど、牧野くん起きれる?」

「多分、大丈夫・・・一応、10時ころ起こして」

「ふふ、了解」

駅に着き、寮に向かって歩いていると、私の携帯が鳴った。電話ではなく、メッセージのようだ。
携帯を取り出しメッセージを確認すると、浦橋くんからだった。
明日の時間の確認だ。

そうだ・・・。浦橋くんと約束してるんだった。

「そうだった…。牧野くん、ごめん。明日お昼約束してるんだった?」

「和美ちゃん?」

「ううん。…和美は家かえるからこっちに戻るのが夜になるって言ってたから。」

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