拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
そう言って浦橋くんより先に公園を出ようと、体を横に向けた途端、腰をぐいっと掴まれ浦橋くんに引き寄せられると、私の首に顔をうずめてぎゅっと力を入れて抱き寄せた。

「・・・本当にもう行こうよ。離して」

「ねえ、俺のこと嫌い?」

「・・・嫌いって言うのとは違うけど、恋愛対象として考えたことないから」

「だったら考えてみて」

「だから、彼女いるんだよね?・・・もう離して」

そういいなが身をよじると、逆に身体を正面に向けられてしまい、さらに抱きしめられる。
おでこを浦橋くんの胸につけて離れようとするが、中々上手くいかずもがいていると、不意に顎を掴まれキスされる。
肘で浦橋くんの胸をぐりぐり押しながら顔を離そうとするが、後頭部と腰をがっしり掴まれていてビクともしない。うー、と唸りながら浦橋くんの胸をどんどん叩くと、やっと解放される。

息苦しくて涙目になりながら、浦橋くんをキッと睨むと、ふふっと笑いニヤニヤしながら私に言った。

「何だよ、色気ねーなあ」

・・・色気がなくたって結構だわよ。急にキスなんてしやがって、この遊び人が。と思い、何も言い返す気にならず公園の出口に向かって歩きだすと浦橋くんが慌てた様子で追いかけてきた。

「おい、待てって」

後ろから腕を掴まれたが、強めに振り払い目を合わせないでいると、困ったように謝ってきた。

「ごめん。ちょっと強引だったよな」

「・・・」

「ごめん」

「・・・・彼女と離れているから寂しいだけでしょ。」

「寂しいくないってわけじゃないけど、寂しいから満里子を好きになったっていうわけでもなくてさ。満里子のことは本当に好きだよ。超タイプ」


・・・いくら話しても浦橋くんの軽さを感じるだけだし、もうやめよう。

「早く行こうよ、真田君たちが待ってる」

それからはほとんど会話もなく、二人で寮に戻り、真田君たちと合流して課題を進めることにした。
しばらくすると、牧野君たちのグループも集まってきていた。その他のグループもこれから来るらしい。日曜の夜なのに急に賑やかになってきた。

「お疲れ。何時頃からやってるの?」

牧野くんが近寄って話かけてきた。

「一時間くらい前かな」

「腹減ってない?」

「お腹は空いてないけど、喉乾いた」

「飲み行く?」

「さすがに今日は・・」

「だな。お茶しようぜ」

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