拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
和美は真未ちゃんのことを知っていたらしく、ノリが体育会系だもんね、満里子は、ザ・理系!だもんね、

と笑いながら言う和美に、具体的に言ってくれてないとわからない、っと抗議しても、悪い意味じゃないよ~とケラケラ笑って相手にしてくれない。

お酒に強いとはいえ、あれだけ飲めばさすがに少し酔ってきているのだろう。かなり陽気になってきた和美に、そろそろ帰ろうか、と促していると、和美の携帯に着信がある。

もしかして、別れたばかりの彼氏かな?と思ったのだが、飯ちゃん・・・と呟く声が聞こえた。
ちょっとごめん、と席から立ち、通話を始める

片想い、とか言ってたけど、こんな遅い時間に電話をかけてくるなんて、飯島さんも和美のことを気にかけているのは間違いないだろう。だけど、彼女がいるのであれば、二人が今付き合うことは難しいのかもしれない。

「飯ちゃんがこの近くにいるらしくって、ちょっと会うことになった」

「これから?」

「向こうも飲み会だったみたいだから、少しお茶するくらいだけど」

「そっか。仲いいじゃん」

私がそういうと複雑そうな顔で苦笑いしをし、だけど嬉しそうにそわそわしながらメイクをチェックしている。

「じゃあ、早く出よ。待たせちゃ悪いし」

そう言ってお店を出て駅方面に向かって歩いていると、後ろから、満里子、と呼ばれキョロキョロしていると、私より先に和美が、あ、こんばんはーと挨拶している。

和美の視線の先を辿ると、浦橋くんが歩いてくるところだった。

和美が、ちょうどよかった、と言いながら私の背中をぐいっと浦橋くんのほうへグイっと押した。

「私これから待ち合わせだから、満里子のことお願い」

じゃあね、と言って手を振って小走り行ってしまう。駅前で手を振る飯島くんの姿がチラリと見えた。

「今から帰るところ?」

「うん。浦橋くんは残業?」

「うん。終わった後、真田とそこのカレー食べてわかれたところ。そっちは二人で?」

うん、と返事をすると、浦橋くんにさっと腕をとられて顔を覗きこまれた。

「珍しいな、酔ってるね」

「うん、ごめん。和美のペースが早くて、つい。だけど2杯も飲んでないよ」

「十分だろう。お前1杯も飲めんかったじゃん」

気分悪くない?と聞かれて、大丈夫と応えると、じゃあ、電車乗れそうなら帰るか、と私の前を歩き出す。慌ててあとを追いかけると、ごめん、ゆっくりでいいよ、と歩調を緩めてくれた。

結局家の最寄りの駅まで送ってくれて浦橋くんは帰って行った。

< 68 / 250 >

この作品をシェア

pagetop