拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
翌朝少し早く着いたのでコーヒーを買おうと駅前のコーヒーショップへ立ち寄ると、入り口側の席に須藤さんがいた。
「おはようございます」
「おう。すぐ行く?急がないならどうぞ」
そう言いながらカバンをどけてくれたので、恐る恐る隣へ座る。
「昨日はデート?」
「デート?いえ、同期と食事してました。」
「あの彼、この前食堂で会ったよね?」
・・・浦橋くんのことか・・・。和美と別れて浦橋くんと合流したのを、どこからか見ていたのだろうか。
「昨日は広報の同期の女の子と一緒に食事して、その後用事があるっていうので別れたんです。そしたらちょうど仕事帰りの浦橋くんと偶然会って駅まで一緒に帰りました。須藤さん、どこにいたんですか?」
「カレー食ってた」
「角のカレー屋さん?浦橋くんも私に会う前カレー食べてたって言ってました。会わなかったですか?」
いたのかな、気づかなかったな・・と言いながらコーヒーを飲んだ。
朝の須藤さんは何となくけだるさが漂ってていつも以上にカッコいい。会社ではオラオラ系な感じで吉田さんと話しているのをよく見かけるが、今日の須藤さんは寡黙な感じがしてセクシーだ。
チラチラと横目での須藤さんの様子を伺っていると、須藤さんがふっと笑いながら言った
「なかなか慣れないね。吉田とはだいぶ気さくに話してるみたいだけど」
「・・・すみません・・・須藤さんは大先輩、って感じで緊張します」
「昨日の彼、かっこいいね」
「そう、ですね。」
須藤さんこそ相当カッコいいですけどね、と心の中で付け加える。
「そろそろ行こうか。俺テイクアウトでもう一杯買ってけど、佐多は?」
「私は大丈夫です」
須藤さんがコーヒーを買っている間、上着をきてカバンを持ち、入り口に向かう。
お待たせ、とやってくる須藤さんをみて、これから一緒に出勤するとか、中々ハードル高い。たまに一緒にお昼を食べるだけでもど緊張なのに・・・
幸い、通勤ラッシュの時間帯で駅構内も人の流れがすごい。並んで歩くことはなく、須藤さんの背中を見ながら歩くことになり、これなら緊張しない、とホッとする。
すると、後ろからポン、と背中を叩かれて振り向くと、浦橋くんだった
「おはよ、早いんだな」
「浦橋くんこそ」