拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
だけど、本配属されて再会してからの浦橋くんは、以前のように揶揄ってくることもなく、私に触れてくることもない。
この前和美と飲んだ帰りに送ってもらったとき、久しぶりに頭を撫でられた。ただし、それ以上のことは今のところない。

結局和美は散々飲んで、私もバーテンの田中さんに美味しいカクテルを2杯作ってもらい、月曜日だというのに、すっかりいい気分になっていた。

和美はまだまだ飲める~、と言いながらさらに追加で頼もうとしていたところに、私の携帯が鳴った。浦橋くんだらだ。
和美に断って電話に出ると、どこにいるのかザワザワとしたところから浦橋くんの声が聞こえた。

「まだ仕事?」

「ううん、和美と飲んでる。会社の側だよ」

「じゃあ、俺今仕事終わったところだから、送ってくよ。どこ?迎えに行く」

「いいよ、私がこれから駅に行くからまってて。」

和美はまだ飲みたそうだったが、もういい時間だし、そろそろ帰ろう。
和美もちょうど電話を切ったため、帰ろうか、と声をかけようとすると、和美が既に帰り支度を始めてる。

「どうしたの?」

「飯ちゃんと待ち合わせ」

「ふふ。よかったね。・・・もういい加減付き合っちゃえばいいのに。飯島くんも絶対和美のこと好きでしょ?」

「・・・だって・・・」

もしかして、私が牧野くんと上手くいかなかったのも、和美は自分に置き換えて不安に働いたのかもしれない。
私と牧野くんの場合とは全然違うのに。こんなに頻繁に会っていて、飲んだ後に迎えにくるなんて、どんだけだよ、と思う。

マスターとバーテンの田中さんに、絶対また来ます、と挨拶をしてお店をでると、すぐに飯島くんが和美に駆け寄ってきた。

「こんばんは」

私が挨拶すると、ニコっと笑ってお疲れ様、と返してくれた。和美も飯島君にピッタリ寄り添って、まるで恋人同士みたいだ。
本当に時間の問題だろう。

じゃあ、ここで、と二人と別れて駅に向かうと、改札手前で浦橋くんと合流することができた。

「浦橋くんご飯は?」

「食べたよ。ラーメンだけど」

「送ってもらわなくて大丈夫だから、少しお茶する?」

「ん~、やっぱこのまま送るよ。満里子結構酔っぱらってるぞ。フラフラしてる」

「私なら大丈夫だよ」

「もう遅いし。帰ろうぜ」

また浦橋くんに遠回りさせてしまう・・・。申し訳ない。

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