拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
「中、高校と野球部でさ。高校の練習がめっちゃきつくて、食べなきゃ死んじゃう、みたいな感じで。あの頃は今と比較にならないくらいめっちゃ大食いだったよ。大学ではサークルだったからそこまでキツくなかったんだけど、体動かしてるうちはやっぱ食うよね」

最近だいぶ落ちたんだよ、これでも。というが、私からしてみればかなりの量だ。下手したら牧野くんよりたくさん食べてるかもしれない。


お蕎麦屋さんから出てすぐの映画館に、ちょうどいい時間帯のものがあり、パンケーキまでの間に観ることにする。
シリーズ物の2作目で、私は1作目を見ていないのだが、浦橋くんは見ていて、とても面白かったから2作目も評判良いし絶対面白いと思う、と勧められ、観ることにした。
1作目を見ていなくても分かるストーリーになっていて、アクションシーンも迫力満点でとっても面白かった。

映画館を出て、それを浦橋くんに伝えると、とても嬉しそうに笑い、頭をクシャっと撫でられた。

ブラブラ歩きながらパンケーキやさんに着くと、予定の時間より少し早めだったが、すぐに案内してもらえた。
ここに来ることがあったら絶対に食べよう、と決めていたストロベリーパンケーキを注文した。浦橋くんはマンゴーソースだ。

お店の中を見渡すと、女の子同士かカップルだかけだ。中高生も多いのか、店内全体がだいぶ華やかだ。

「満里子、ありがとう。こんなお店一人だったら絶対これなかった」

「男の人は・・・そうだねえ。ちょっと来づらいかもね」

ふふっと二人で笑いあっていると、浦橋くんは少し寂しさそうな顔で言った。

「前の彼女と付き合いが長かったからさ。どこに行くのもほとんど一緒でさ・・・こういうお店もたまに行ったけど・・・・彼女がおらんようになって、美味しいスイーツ食べたいな、とか、話題のお店行きたいな、とか思っても気軽に行けなくなっちゃってて。
だから、今日は満里子と来られてめっちゃうれしい」

浦橋くんから彼女の話を聞くのは初めてかもしれない。「恋人がいる」というのは研修中に聞いていて、「別れた」というのは本配属後に聞いていた。

「どれくらい付き合ってたの?」

「大学入ってすぐだから・・・4年ちょっとかな」

「長いね・・」

「卒業して、就職して・・・罰があたったんだな」

「罰?」

「満里子にちょっかいだしたりしてたじゃん」

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