私の推しが推しじゃなくなった件
私の推しじゃなくなった
『はぁ~』

「なに。また今日も推しが尊いとか言うわけ??」

ため息をつく満里奈に美和がそう言う。


違う…違うんだよ美和…

言えないけど、推しが推しじゃなかったんだよ…言えないけど…


『うん。今日も推しが尊い…』


満里奈はこう言うしかなかった。


お昼休みのこと、


ピロン♪


ん?


満里奈がスマホを見ると、大宮くんの名前が。


見ない…と怒られるよね。


見なかったらお仕置きされそうだし…。


満里奈は恐る恐るスマホを見た


"今日、定時で上がること。待ち合わせは○○駅の南口で。"


もう会うこと確定しちゃってるじゃん…。


昨日まではあんなに幸せだったのに…


昨日こんなメッセージが来たら有頂天だっただろうに…


「大宮からメッセージじゃん…え、今日二人で出かけるの!?デートじゃない!!」


ボーッとしすぎて美和に画面を見られてしまった


『もう!勝手に見ないでよ!!』

「ごめんごめん。だって満里奈が固まって動かなくなったからどんなメッセージが来たのかと思って…てか、推しとデートよかったね!!」


なにも知らない美和はきゃっきゃっと一人で盛り上がっている
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