同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
でも、その2ヶ月後、向坂は関西支店への異動辞令を受けることになる。

「おまえ、男できたらちゃんと俺に報告しろよ。」

関西に旅立つ前の夜、向坂はなぜかわたしとサシ飲みすることを選んでくれたらしい。

しかも飲んだ後、マンションまで送ってくれるというので一緒にゆっくり歩いていた。

「なんでよ。」

あんたが好きなのにできるわけないでしょと心の中では悪態をつく。

「友達だろ?ふつう言うだろ?」

「わかったよ。ちゃんと言う。」

「約束しろ!」

そういうとなぜか指を絡めてくる。

な、なに?
ゆびきりってこと?

そしてなんでか

「指切りげんまん嘘ついたら嘘ついたらハリセンボンの~ます♪」

といいながら指を振る。

そして戸惑うわたしの背中をポンと押した。
気づけばわたしのマンションに着いていた。

「行ってきます!」

右手をあげる向坂にわたしは溢れる涙を見られないように手を振った。

「行って…らっしゃい…」


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