幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
……ん?

今、私も唯斗くんのマンションに連れて行くっていっていた?

それに、私に話がある?

春原さんから直接?


それこそ誰かに写真でも撮られたら、大スクープ、スキャンダルになってしまうではないか。

もし、ミーハー女子や2人のスキャンダルを狙っている人がいたら、唯斗くんの住んでいるマンションも知られてしまう。

それに、私が隣で歩いているなんてなった翌日には全国的に大ニュースになるだろう。


……意味が分からない。



「とりあえず行こう」



と、春馬くんが私の空いている手をさり気なくとる。

すごく自然な動きで、気がついたら手が繋がれていた。

そんな感じだった。


……慣れているのかな?

まあ、さりげなく女性をエスコート、なんて芸能界でやっていそうだからなぁ。



「慣れていないからね」

「……っ?」

「女の子と手を繋ぐとか、慣れていないから」



春馬くんは私の心を読んだかのように言う。
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