幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
アパート契約が解除されちゃったってこと⁉

驚きで手が震える。

これじゃあ、本当に住むところがなくなっちゃう。

強制的に、春原さんが用意した新居に引っ越さなくちゃいけないんだ……。


怒りを通り越して、なにも出てこない私の手元の書類を唯斗くんが覗き込む。

唯斗くんも、なにも言葉が出ないようだった。

その書類は、春馬くんの手にまで渡って。

みんな言葉を詰まらせた。



「……やりすぎじゃないですか」



先に口を開いたのは春馬くんだった。

その声は少し震えていて。

怒り交じりのように思えた。



「これも、あなた方の仕事のためです」

「……」

「……」



やり方が汚い。

そう思ったけれど、退居手続きの書類を用意されてしまっては、次は私が生活できなくなる。

それは困る。
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