幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「今日の朝ご飯は和食だよー」

「だし巻き卵?」

「正解っ」



本当に昨日のことは何もなかったような会話。

だけど、私は忘れていない。

春馬くんの暗い表情。

壁を作られたようなあの感覚。


……今も。

見えないけれど壁を作られているような気がする。

洗面所に向かっていく春馬くんの後姿を眺める。


……春馬くん。

春馬くんは、一体、なにを考えているの?


そんな視線に気づかれないように私は、だし巻き卵作りを再開した。
< 94 / 345 >

この作品をシェア

pagetop