隣の住人。





バイトの30分の夕休み、休憩室に私しかいなかったからテーブルに肘をついて1人でくつろいでいたら急な菊池さん登場で思わず、背筋が伸びた。





別にくつろいでていいはずなのに…なんか、気を使う。



海くんと付き合う前は好きだったけど、今は何の感情もなくて…ただのバイト仲間という感じ。




正直、海くんと付き合ってからも少し好きだった。

けど、謙人と付き合ってからは感情は全くなくなった。








今の所、謙人は私の安定剤。

素直に一途です。





「お疲れ様」

『お疲れ様です、今日忙しかったですね』



と、世間話。




その後もたわいもない話をして、スマホをいじったりして…いつも通りの日常を過ごしていた。




謙人に会いたいな。




なんて、呑気に考え事してたらいつの間にか菊池さんが目の前にいてキスされそうになった。





『…ゃめて』

と、同時に菊地さんの体を押したからよろけていた。






「ひなちゃん、付き合って」

『…無理です』

「俺の方がいい男だと思うんだけど」

『…わたし、仕事戻ります』





と、座っていた椅子から立ち上がって菊池さんの元を離れようとしたら腕を引っ張られた。




怖かった。

正直、レイプされそうになった時と同じ感情だった。




怖くて声が出せなくて、必死に感情を抑えていた。

心の中で謙人、助けてと叫んでいたけど…






『…ゃめて』


と、手を振り払って店舗の方へ向かったタイミングで一緒に働いてる女の子が入ってきて、助かった。





「あれ、45分まで休憩時間じゃないの?」

『店舗に入ります』




そう言って私は少し早く休憩を終わらせて仕事を再開させた。



そうでもしないと正気を保てない…

できることなら今すぐ帰りたいけど、無理だし…







来週、地元に帰るのに1週間お休みをもらってるし…これ以上迷惑はかけられない。





けど、今は菊池さんを見るだけで震える。

正気を保てるように、必死に仕事を忙しくした。







どんなにいい男でも私の中で謙人に勝てる人はこの先ずっといない。










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