隣の住人。
いつもの時間より帰ってくるのが遅くて、不安に陥っていた。
些細なズレが今は全てにおいて不安で…
1番会いたかったけど、今日の出来事を1番話したくない人。
『おかえり』
「起きてた?起こした?」
『起きてたよ』
ソファーにいた私の顔を覗き込む謙人を抱きしめた。
抱きしめてるうちに、何だか悲しくなってきて泣いた。
考える間にもなく、涙が溢れてきて止まらなかった。
怖い。
怖くてたまらなかった。
私、この人を失ったら生きていけないかもしれない。
「珍しいね〜どうした」
と、落ち着くまで背中をさすって抱きしめてくれた。
「会いたかった?」
『うん』
「なんかあった?話しくない?」
この謙人の優しさが胸に突き刺さる。
『付き合ってって言われて断ったらキスされそうになって、腕も引っ張られて…』
「怖かったな」
『謙人が…離れていきそうで…怖かった…の』
「なんで?ひな、悪いことしたの?」
『…してないよ』
「浮気されるなら、まだ浜の方がいいわ」
『ひなは謙人がいい』
「優しいし、かっこいいし、ひなファーストだし…」
『完璧じゃん』
「完璧すぎ」と、笑うから私もつい釣られて笑った。