隣の住人。






少し経った頃に「トイレ借ります」と小さな声で言って、部屋を出ていった謙人。

どうぞと心の中では呟いていたけど、謙人には届いていないはず。






颯爽と帰ってきた謙人は、布団に戻ったみたい。






今の私には音だけが頼りで…喧嘩をしてても、どこにいるかは把握しときたいタイプです。

喧嘩をしても無意識に謙人の事を考えて、触れたいって思ってるなら仲直りすればいいじゃん。





って思うんだけど…できるならとっくにしてる。






と、自分の中で言い合いをしていると急に後ろから抱きついてきて「機嫌治った?」と言われた。






『治ってると思う?』

「ごめんね」





そう言ってスリスリして首にキスをしてきた。


それに、

手も繋いできて、許さず負えない展開になりました。







『ちゅして』と、言うと連発キスしてきた。





「違う布団で寝たいの?」

『そう』

「あっち行くよ?俺」

『いいよ』






別に怒ってるわけじゃないけど、機嫌がすこぶる良いわけでもなくて…自分でも、複雑な感情だった。





何で一緒に寝ようって言えないの?

けど、自分も『一緒に寝たい』と言えないのって感じ。






これからじいちゃんばあちゃんまで一緒にいる関係値になるんだから素直にならないとと自分に説教した。

謙人も離れていき、繋いでた手も離れて…思った以上に寂しいことに気づいた。






謙人が来てくれる奇跡起きないかな。




私は謙人が寝ている方に寝返りを打つと、私に背を向けてスマホを触っていた。




もうダメじゃん。

これはもう1人で寝ないといけないパターンかな。





寂しい。と、思い続けて5分。私は限界を迎えたらしい。





『謙人』

「何?」

『こっちきて』と、言うと何も言わずに来てくれた。






謙人の胸に顔を埋めるようにして抱きしめて、私はそのまま寝たらしい。



匂いが落ち着く。

ぐっすり寝られて、次の日はスッキリして起きられた。






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