confused me
「...律さんの、嘘つき」


「嘘?嘘なわけないじゃないか!!僕は、僕はっ...僕は、こんなにも君を愛してるんだぞ!?」


「なのに...なのに、ほかの女がいるんですか?」


彼はわからないという表情を浮かべる。
何を言ってるの、そう弱々しく呟いた。


「私が好きって、言うくせに...他の女も抱きしめて、愛してるんでしょう?」


「はぁ...?」


「柔軟剤とも違うこの匂い、大っ嫌い」


理解ができず固まる彼から目をそらす。
言った。言ってやった。

思ったことを、言ってやった。


もう言いたいことを言えたから、殺されてもいい。


「あぁ...チッ、あのクソ女が...」


彼はナイフを床に投げ、制服をその場で脱いだ。
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