confused me
「これから外にいく」


着替えろ、そう言って服を投げる。
それは私の服だった。

...律さん、この家に私の服を持ってきていたんだろうか。

この部屋に閉じ込められる前は布団の中のミノムシになっていて、パジャマだったはずだ。


「......リツのクローゼットのタンスにあったぞ。着替え終わり次第こい」


そう言って彼は部屋を出ていく。
ちゃちゃっと着替えて、手首に通してある髪ゴムで、乱雑に髪を縛った。


「...それで、どこにいくんですか」


「お前は、リツの話をどれだけ知っている?」


彼は玄関にいた。
改めて、この家の広さを知る。

この家は二階建てらしい。
...バスルームが隣にあるから、階段の存在すら気づかなかったが。


「昼は高校生、夜はマフィアってことくらいですかね」


いつも考えることだが、私はあまりにも無知である。

...無知の知なんて言葉もあるし、まぁいいだろうと適当に頭の隅に考えていることをおいやった。
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