御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
妹の本心

「待ち伏せされたらしいな」

雅冬さんが帰って来るなり、今日の夕方にあったことを一階の警備の人から聞いたのか、怖い顔をして言った。
あの時は偶然だと、思っていたけれど、後から聖子さんが私を待ち伏せていたということを知った。
だから、警備員さんがこちらを気にしていたのか。

「そんな酷いことをされたわけじゃないので大丈夫です」 

「大丈夫なわけないだろう」

「少し会話した程度ですよ」

「……気分のいいものじゃないはずだ」

納得していないようだったけれど、あの程度で傷つく私ではない。
むしろ、雅冬さんに近寄らせないようにしたいくらいだし。
雅冬さんは優しいから、自分が聖子さんのイライラを受け止めて、周りにそれが向けられないようにしている。
八木沢さんと殴り合いするくらいに強いのに聖子さんの平手打ちを避けずにいた―――本当に強いのは雅冬さんだ。
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