魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)
<アラステアの山荘・その3>

ピ~ッ  バサバサバサ

鳥の警戒する声が聞こえ、
何かにおびえたのか、

一斉に木々からたくさんの鳥が、
羽音を響かせ飛び立った。

リセは空を見上げた。

空は雲一つなく青い・・突き抜けるように青い・・

リセの心臓がトクンと音をたてた。

<美しい娘は非業の死を遂げた>

ダリウスの母は
毒殺されたのだ・・・!!

鳥たちが警戒している!!!

リセは不安にかられた・・・

その不安がどんどん大きくなる
リセは思わず、胸を押さえた。

庭はあまりに静かで、静かすぎる・・・

ダリウスを・・・
一人にしてはいけない!!

リセは小走りで、
玄関の大きな扉を開けた。

「ダリウス様・・!!」
リセの声が、大きな玄関ホールに
響いたが、すぐに静まり返った。

「ダリウス様?!」

屋敷の中にはいない・・そうだ!

お墓だ。
どこにあるのだろう・・?

リセは玄関から出て、屋敷の裏手に向かって走った。


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