魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)

最後の出会い

<リセの宿泊所・その1>

宿泊所の医務室で薬をもらい、
リセは、
自分の部屋のベッドで少し眠り、
休養することができた。

めまいもだいぶ落ち着いてきたようだ。

何とか起き上がり、
時計を見ると午後10時だった。

契約ではここを12時までには
引き払わなくてはならない。

リセは、部屋の備え付けのロッカーをあけた。

ハンガーには、
一着の淡いピンクの花柄の可愛らしいワンピースと、
紅い華奢なヒールサンダルが入っている。

知り合いが、リセのあまりの服のなさに、
お情けで「着ないから」と言って
くれたものだ。

リセは花柄のドレスを身に着け、
そしてヒールサンダルをはいた。

床に小さなトランクを置いた。

とにかくすべて終わったのだ。

運命の糸は交錯するが、
また離れる・・

ダリウスも私も、
明日から、新しい日常を過ごすことになるだろう。

そのためには・・

ロッカーの扉についている小さな鏡を見て、
いつもの癖で、
髪をまとめようとした・・・

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