エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
娘のわがままを聞いて、子育てを助けてくれる両親には頭が上がらない。

(お父さん、お母さん、海翔の家族になってくれてありがとう)

朝日に照らされる温かな居間で、瑞希は今朝も感謝するのであった。




時刻は十二時を回り、海翔を保育園に預けた瑞希はホテルで働いている。

これから、とある企業の昼食付き懇談会が催される。

会場の小ホールの扉は開かれ、受付けが始まっていた。

瑞希の持ち場は小ホールの横にあるクロークだ。

来場者の荷物を預かるのが主な業務だが、今日は暖かく天気もいいので、コートや傘を預ける人が少なく暇である。

ホールに流れ込むスーツ姿の客たちを眺めつつ、海翔は今頃給食を食べているだろうかとぼんやり考えていたら、蛭間が不機嫌顔で現れた。

カウンター越しに瑞希に意地悪な指示をする。


「だらけた顔をして暇そうだな。それならバックヤードに届いている弁当の個数を数えてきて」

「二十分前にチェックしました。七十五個、確かにあります。配膳は懇親会が始まって三十分後ですよね?」

「もう一度、数えてくるんだ。君の仕事は信用ならない」

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