エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
仕事ぶりは完璧以上であっても、本当は深く傷ついているのではないだろうか。

(勝手な推測に過ぎないけど、心配になってきた)


「ごめん、私、先に戻るね。真野ちゃんはゆっくり食べて」

「どうしたの?」

「急ぎの仕事、思い出したの」


瑞希はランチ代をテーブルに置いて、カフェを走り出た。

(そういえば最近の布施さん、昼休憩にも入っていない。今はそこまで忙しい時期じゃないのに)

自分のデスクに戻ると、通路を挟んだ斜め後ろの席に布施はいた。

やはり今日も休憩をとっていない様子で、パソコンに向かい、黙々と書類作成を続けている。

スッキリと片付いた机上にある飲食物は、ブラックコーヒーの缶のみだ。

瑞希は「戻りました」と彼に声をかけ、コンビニのサンドイッチを渡す。

途中で思い立って買ってきたのだ。

カフェのテイクアウト用のものにすればよかったと思いながら。

「食べてください」と作り笑顔を向けると、布施の眉間にわずかに皺が寄った。

(余計なお世話だったかな。噂を聞いたことに気づかれたかも。かえって傷つけてしまった?)

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