エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
浅はかな気遣いだったかと後悔しかけたが、布施は「ありがとう」と受け取ってくれた。

「まだ早いだろ。どこかで休んどけ」

淡白にそう言って、サンドイッチは机上の端に置かれる。

視線は既にパソコンの画面に戻されていた。

(元気がないように感じるのは、心配している私の心のせいなのか)

結局、布施の傷の深さは測れないままであった。



その日の仕事終わり。

残業になるのは、ほぼ日常である。

二十一時近くに庁舎を出た瑞希は家路を急ぐ。

地下鉄と電車を乗り継いでの三十分ほどの道のりだ。

下車してからは、繁華街を通って独り暮らしのマンションに向かう。

駅近で便利だと思って借りた物件だが、夜になると酔っ払いに絡まれる時があるのが難点だ。

今日は金曜日のせいで酔客が多い。

ギャハハと大声で話しながら向かってくる若いビジネスマン風三人組が、瑞希に気づいて声をかけてきた。

「おねーさん、一緒に飲もう。奢るよ。俺ら、一流って呼ばれる商社に勤めてんの」

そう言われた途端に、瑞希の嫌悪感が倍増した。

学歴、給料、会社自慢をする男性のなんと多いことか。

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