世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1




「お待たせいたしました〜」



 あかりが清谷を見つめ、めちゃくちゃ照れさせて吃らせてる間に、店員がクリームソーダを運んできた。


 やっとあかりの興味が他に移り、清谷はぜえぜえと呼吸を整える。



「えっと……頼んでから聞くのも何だけど、本当にごちそうになってもいいの?」
「……お礼なのでもちろんです。ステーキでもパフェでもなんでも。寧ろメニュー全部頼みますか?」
「それは大丈夫かな、夕飯食べられなくなっちゃうから」
「そ、そうですか……」
「それじゃあ、遠慮なくいただきます」


 
 清谷は院長の息子なだけあって金持ちだ。


 自分の好きな人が喜んでくれるなら、いくらでも金を惜しまないつもりだったのに、あかりに断られて少しだけ落ち込んだ。



「わ、美味しい。クリームソーダ久しぶりに飲んだ」



 あかりは、そんな清谷の考えに気付かない。


 レトロなグラスに注がれたしゅわりとしたメロンソーダをストローで吸い、ほわりと頬を緩ませ夢中になる。甘さ控えめのバニラアイスとの相性も抜群だ。




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