離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く

 寝室の扉をジッと見つめる。

「慶次さん……遅いなぁ」

 しかしまだ彼は現れない。慶次さんとリビングで別れてから、かれこれ二時間は経っている。そんなに仕事が難航しているのだろうか。確かに社長だから大変だというくらいは無知なわたしでもわかる。

 わかる……わかるんだけど。

 そんなことを考えながらわたしが多幸感に包まれていたのは、それからほんの少しの間だけ。さすがに真夜中になっても彼が部屋にやって来ることがないと悟ってからは、なんともいえない重い気持ちのまま一睡もすることなく朝を迎えた。

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