離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
「あんまり聞かない話ではあるけれど。もしかして旦那さまの恋愛対象が男性ってことはない? 昨日読んだ漫画で、それを隠すために偽装結婚したって話があってね」

「偽装……結婚?」

「いや、違う。関係ないない」

 泣きそうになったわたしを心配して、唯が慌てて自身の発言を否定した。しかしお酒のせいでわたしは感情のコントロールがうまくできず、次々に暴露してしまう。

「キスもしてない」

「へ?」

「だから、キスもまだなの」

「そ、それは……と、とにかく飲もう。ね?」

 唯は慰める言葉を必死になって探しているのか、目が泳いでいる。そのくらいわたしと慶次さんの夫婦関係は傍から見ても変わっているのだ。

「やっぱり変だよね~」

 テーブルに勢いよく頭をつけすぎてゴツンと音がした。

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