夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
そうなんだ…
「理玖はどうなるの?」
「そうよの…親公認で叔父の不祥事をリークしたのが千堂の御曹司とはいえ、社会、社員へ影響を与えたのだからいずらいだろう。まぁ、奴も跡を継ぐつもりもないから千秋に協力したのだろうがの。副社長を追い込むだけで済む話ではなかったからの。辞めるだろうな!そこでだ、わしは奴を側におこうと思うが、亜梨沙はどう思う?」
「ほんと…賛成、大賛成よ」
嬉しい。側にいれると舞い上がったのだけど…
「理玖には、わしの後継者として勉強してもらう。あちこちに出向き、表に出ない世間の暗黙を見てきてもらうつもりだ」
ブスッとむくれた私に祖父は苦笑い。
「そう、むくれるな。これも久世を背負う使命じゃ。奴には、先見の明を養ってもらわねばな。ただ、久世の名を語るだけでは、久世家は終いじゃ。誰がなってもいいことになる」
「わかるけど、お爺さまのいう後継者に必要な先見の明って何?先を見通す力って何?」
「わからぬか?例えばだ…一ヶ所で雨季が続き豪雨となる。そしたらどうなる?」
「緩んだ地盤が崩れるんじゃない」
「そうじゃ、そこに人の住む住宅地だったならどうなる?」