夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
で、観光地以外はあちこち手入れが行き届いていないが、たいして変わらんよ。15年ぶりだ。腕によりをかけて振る舞うから楽しみにしてろよ」

「あぁ…楽しみにしている」

「荷物は預かっておく。散歩でもしてこい」

そう言われて、理玖と港に置き去りにされ、港から村の方へ手を繋ぎ歩いて向かう。

「初めて会ったのは、港だったね」

「そうだな…こんな場所に女の一人旅に来る女って、やばいんじゃないかと軽トラで迎えに来たら、めちゃタイプだし、ドキドキしてたな」

「絶対ウソだ。あの時の理玖、ほんとに嫌な奴だったし」

「好きになった子の気を引く、あれ⁈だな。
でも、まじめにわけありだと思ってたんだよ」

「ふーん。まぁ、タイプだったのは、私もだけど。だから、意地悪されて余計、腹が立ってた」

「そんな出会いで、夫婦にまでなるなんて運命だよな」

「そうだよね。この島を薦めてくれたお父さんに感謝だね」

「…親父さんが薦めたのか」

「そうだよ」

「俺、絶対、爺さんだと思ってた」

「あの時は、お爺ちゃんと言い合いのケンカ
をして、家出しようと荷造りをしていた時にお父さんが、友達がペンションしてるから息抜きしておいでって言ってくれたから、来たんだよ」
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