夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
「はいはい、お開きにするわよ。片付け手伝って頂戴」
話は終わりだというように、真耶さんが手を叩く合図で、それぞれに動きだした。片付け後、理玖が当たり前のように「帰るか」と促してくるので、また、彼を意識しだす。
方向が同じだし、断る理由もなくオーナー夫婦におやすみの挨拶をして、彼の後ろをついて帰る。
「なんで、後ろを歩くんだよ」
理玖は、不満そうに振り返る。
「だって…」
「なんだよ」
「道が暗いし、転びそうだから、理玖の後ろにいれば安全かなぁって思って」
『ほら』と、私の手を握ってきて、
「後ろにいたら、転ぶ前に助けてやれないだろう」
ご機嫌で笑った理玖に、部屋まで送ってもらい、次の約束もないまま「おやすみ」と言って別れた。
翌日、目が覚めると頭痛がし、眉間を押さえても痛みは引いていかない。
そんな量を飲んだつもりはないけど、アルコール度数は高かったようだ。
食欲はないが、お味噌汁だけでももらおうかなと、出る準備をし、食堂へ向かった。
「亜梨沙ちゃん、遅かったのね。もう、朝食時間終わたのよ。あら、顔色悪いけど、二日酔いかしら?」
「たぶん…」
「昨日のお酒は、初めて飲む人にはきつかったわね。今度は、別のお酒も用意しておくわ。お魚のお味噌汁しかないけど、飲んでく?」
「お願いしていいですか?」