夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
魅力的な誘いに、おとなしくしていると誓ったのだった。
具沢山さんのお味噌汁でお腹が膨れ、真耶さんに、昼食はいらないと告げてコテージに戻り、読書をしたり、窓から見える景色を眺めたりと、ダラダラと時間を過ごした。
予定通りの時間に理玖がやって来て、上から下まで私の服装を見ている。
「なによ?」
「いや、ちゃんと、歩きやすい服装だと感心してたんだ」
「私が昨日のようなひらひらの服で出てくると思ってたの?」
「まぁ…」
「舗装されてない道路ならスニーカーに、ズボンのほうが歩きやすいじゃない。楽しみにしておとなしく待ってたんだから、早く食べて、灯台に行こう」
「楽しみにしてたのか?」
「当たり前でしょ。ほら行くよ」
理玖を急かして食堂へ向かった。
食堂に着くと、真耶さんがワンハンドルのバスケット
を出してきた。
「今日は、雲ひとつない綺麗な空よ。流れ星も見れるかもしれないわね。籠におにぎりと水筒を入れておいたわ」
「急に頼んで、悪い」
「いいのよ。デート楽しんでらっしゃい」
「で、デート⁈ち、違いますよ」
「違うから…」
理玖の否定する声に、なぜかズキッと胸が痛んだ。