夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました

「理玖…」

喋るなと唇を理玖の人差し指が押さえる。

理玖は、私の手を掴み指先にキスをする。

先ほど千秋様の唇が触れた手だった。

指先を一本一本口に含み、視線を絡めてくる理玖。

ゾクゾクとする。

嫌悪からではない。
扇情的に煽られているからだ。

「俺は、自分のものを取られるのは好きじゃない。目の前で、自分の女が他の男に触られるのもな」

そういうなり、理玖は指先を噛んだ後、唇で甘く喰んでいる。

ジワジワとする痛みなのに、なぜか、嬉しくなるのは、彼が嫉妬してくれているからだろう。

「他の奴にお前を取られるなんてごめんだ。やっと会えたのに、諦めるなんてできるかよ」

「理玖しかいないよ。理玖じゃないと嫌、他の人なんて選ばない」

そういうなり、後頭部に回った手に力が入り、理玖がキスをしてきた。

初めから貪るキスに、身体にジワッと熱がともる。

「…りく」

甘えた声で名を呼んだ。

「ありさ…俺を好きだって言ってくれ」

おでこをつけ見つめる理玖の息遣いが、唇に感じる。

「んっ…す、き…だいすき」

理玖の頭を抱きしめ、鼻から抜ける甘い声で叫んでた。

「はぁっ、たまんねー。そんな可愛い声で言うなよ。理性が切れそうになる」
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