夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました

「俺達の関係を印象付付けたかったんだけどな…失敗したな」

「それなら、離れない」

「いかなかったら、2度と会うなって言われるぞ」

「なんで…決めるのは私なのに。理玖と婚約するって言ったらダメなの?他の候補者なんていらない」

「亜梨沙…お前を好きな気持ちは本物だ。だが、それだけじゃ、ダメなんだ。わかってるだろう⁈」

「わかんない。理玖の言ってることわからない」

久世の名の重みが、愛する人といることも許されないと…涙を滲ませた私を抱きしめ理玖。

「あーもう、泣くな。落ち着け。お前を誰にもやるつもりはないから…」

溢れる涙を理玖の指が、拭っていった。

「俺は、今も久世にも権力にも興味ない。だが、お前は誰にもやれない。だからといってお前に久世を捨てさせることもできない」

頭を撫でる理玖の手は優しい。
私がお爺さまの為に久世を捨てられないとわかってくれている。

「お前と一緒になるには、久世を名乗る覚悟が必要になる。いろいろとついてくるが、まぁ、おいおい、覚悟なんて開きなおってしまえばできるだろう。…だが、せめてその前に、俺達の関係を親父さん達だけにでも認めてもらうぞ」

「失敗したばかりなのに?」
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