夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
誰も乗ってこないことをいいことに、エレベーターが止まるまで続いたキス。
淫らな激しいキスをしていたというのに、理玖は表情ひとつ変えていない。
というか、不機嫌そうだ。
扉が開き、腕を掴まれて廊下に出ると床は毛足の長い絨毯を歩いてすぐに、大きなドアを開けた理玖によってドアの向こう側に背を押されていた。
振り返った時にはドアは閉じていて、理玖の不機嫌さに後退りするが、壁に阻まれてしまう。
左右に広がる廊下に見えるドアを視界にとらえるが、その視界を阻んだ理玖の両腕に囲われていた。
そして、先程の続きというように唇が塞がれ蹂躙するキスと、ワンピースを脱がそうとする理玖の手と、体を弄る手。
背中のファスナーがジーッと音を立て終わったと同時に、肩から強引に引き下ろされた。
抗議の声は、理玖の唇の中に消えていく。
肩を撫でる手のひらが、滑りのよいキャミソールの上を撫で、腰を滑り落ちてお尻を両手でぐっと掴んで抱き込んできた。
そして、キスを辞めた理玖の唇が口角を上げたが目は笑っていない。
「いない間の浮気は楽しかったか?」
「…してない」
「俺がいるのに、あいつと婚約間近って噂がたつ程、頻繁に会ってたんだろ。会えなくて寂しかったのは俺だけか?」