シングルマザー・イン・NYC
「――驚いた。里香ちゃんまで」

「篠田さんとアレックスが、希和ちゃんに喜んでもらうにはどうしたらいいか――って、真剣に話し合いを重ねたらしいよ。サプライズを用意したくて」

そうだったんだ――どうりで樹さん、「ドレスのこと以外は気にしなくていいよ、パーティーの手配は俺に任せて」と言っていたはずだ。

「でも、もしかしてボランティア――?」

心配になってきくと、里香ちゃんは笑った。

「材料費はもちろん、きちんと仕事としてお支払いいただいています。マリアもだよ」

「良かった、安心した」

私はほっと、胸をなでおろした。

「お母さん、食べようよ。久々のマリアのお料理、楽しみー」

「うん、そうだね、食べよう!」

慧と私、樹さんは、三人で食べ物を取りに行った。

そして、参列してくれた方たち全員とじっくり話し、参列者同士も気さくに会話を交わし、とてもよいパーティーだった。
これから先、この日のことを、何度も思い出すことだろう。
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