期間限定マリアージュ～四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図～

本当に私の家族はどうしようもない人達ばかり。
私はそんな家族にずっと尽くして来たんだと思うと…情けないキモチが溢れた。

「挙式の開始時間十分前です」
挙式の介添え人が私達を呼びに来た。

家族たちは私に声を掛けてチャペルへと先に向かう。
「麻莉おねえちゃん…幸せになってね…」
一番下の沙織ちゃんがそう言った。

「ありがとう…沙織ちゃん…幸せになるわね…」

私は笑顔で応えた。

介添え人の案内で私はチャペルに移動する。

チャペルのドアの前では私の父親代わりとしてエスコートする平介伯父さんが立っていた。

「では、ドアを開きます…」

開かれたドアの向こうのチャペルはキレイな花々で彩られ、大勢の列席者たちが花嫁の私を待って居た。

荘厳なパイプオルガンの音色が響く中。
私はゆっくりと平介伯父さんとヴァージンロードを歩いた。