セカンドマリッジリング【コミカライズ原作】
「あらあ? このスマホは誰のかしら」
そう言われてカルテに目を通していた颯真はハッとする、さっきは花那からのメッセージが来ていたので確認してその場に置きっぱなしだった事を。
颯真は普段職場で使っているスマホとプライベートで花那に連絡を取るのは別にしている。そのため彼の私用のスマホを看護師たちも誰のものか分からなかったのだろう。
「すまない、これは俺のなんだ。すぐにロッカーにしまってくるから」
「あ、私は今から休憩なので置いてきましょうか? 深澤先生のロッカーって三番ですよね」
傍にいた新人の看護師がそう言って手を差し出してくる。颯真は少し迷ったが、タイミング悪く他の医師に呼ばれそのまま看護師にスマホを頼むことにした。
――ロックをかけているし、大丈夫だろう。見られて困るようなものも無いはずだし。
そう思っていた颯真の後ろで、若い看護士が嫌な笑みを浮かべてるとも知らずに。
「あ、颯真さんからのメッセージ。珍しいわね、仕事中に……」
普段颯真は昼の休憩の時間くらいにしかメッセージを送ってきたりしない、そんな彼からのメッセージをワクワクしながら開く。
そんな花那のスマホをタップする指がピタリと止まった、信じられないと言うように彼女の目が大きく開かれる。
「……なに、これ?」
『颯真さんと別れて、彼が愛してるのは私なの』
花那の指が震える、こんな事は想像もしていなくて。鈍器で頭を殴られたようなショックで言葉も出なくなってしまっていた。