ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


「なんて、ふざけすぎたね。ごめん」


織くんはスッと私から離れて階段に座ってから、隣をトントンと叩いた。


ホッと胸を撫で下ろす。
あのままだと本当に心臓止まっていたよ。


「白井さんもおいで」


言われた通り、遠慮がちにちょこんと腰を下ろして織くんと肩を並べる。


「……ごめんね、白井さんに嘘ついちゃって」


織くんがなんのことを言っているのか、すぐにピンときた。


織くんが体育館で見つけたと話していた私の靴は、実は吉村さんたちがゴミ置き場に捨てていたという話。


私自身、吉村さんから聞いてずっと引っかかっていたことなので、織くんの口から話してくれて安心する。


「全然、大丈夫!だけど、織くんはなんであんな嘘ついたの?」


彼は少し口籠もってから小さく息を吸った。


「……昔、同じ経験したことあったから」


「えっ」


過去に何かあったのかと思ってはいたけれど……。


まさか、人気者の織くんが、私と同じ経験をしていたなんて。


「自分のものが誰かによって捨てられてる光景って結構精神的にきたからさ」


「織くん……」


誰だ!!織くんの私物を捨てるとかそんなことしたやつは!!

今すぐ見つけ出して引っ叩いてやりたい。

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