妹を溺愛する兄が先に結婚しました
そして、小声で。


「あんま変なこと言うなよ。……真崎のお兄さんはシスコンで有名なんだ」


注意してきた。


……なるほど。妹を心配して俺のところに来たわけか。

面倒くせぇな。



再び視線をお兄さんの方に戻す。


「別に何もしてませんよ」


笑顔を作って答えた。


真崎の兄さんは、そんな俺を見定めるようにじっと見た後……、

視線を逸らしながら小さくため息を吐いた。


「ま、いいや。文句を言いに来たわけじゃねぇんだわ。……渡したいものがあって」


俺たちに背を向けて、車の後部座席から段ボール箱を取り出し……。

それを俺に差し出す。



小型の長方形の箱。

ネット通販で小物を買うと、このくらいの大きさで届く。


「ずっと処分に困ってたからちょうど良かった」


お兄さんの言葉を聞きながら段ボール箱を開けると、中にはカラフルな封筒が何通も入っていた。


その1通を手に取る。
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